[戦国武将6] 出力したDisplacementMapを使ってレンダリングをする

2019年2月22日

こんにちは、越智光進です!

前回は、描いたDisplacementをMUDBOXへコンバートさせる方法を説明いたしました。
今回は、コンバートしたスカルプトをVectorDisplacementとしてOutputしVrayでレンダリングするところまでをご説明いたします。

まずは前回コンバートしたモデルと素のローモデルを用意していたので、ExtractTextureMapからVectorDisplacementMapを出力します。↓


設定は上記を確認してください。
VectorDisplacementMapが出力されたらMAYAを開きローモデルをインポートします。
(眼も仮でいいので作成して一緒にインポートしてください)
インポートしたら、スキンパーツにまずはVrayDisplacementMapを設定します。↓

 

設定するとアウトライナーにVrayDisplacementの項目が追加されるのでそのAttributeを開きます。
まずはVray専用のDisplacementControl、Subdivision、SubdivisionControlの設定にチェックを入れて、
マップを入れた後の設定ができるようにします。

同時にVectorDisplacementMapをファイルから追加します。↓

追加した3つのAttribute項目を調整します。↓

 

※説明にありますように、MUDBOXから吐き出す際の設定に合わせてください。(absotuteの項目等)
あとはサブディビジョンの回数は任意なのですが、基本的にはMUDBOXでのサブディビジョン回数と同じに近い数値にあわせておくのがベストです。
(カメラが寄らない場合はデフォルトでもかまわないと思います)
こちらを多く入れすぎるとレンダリングコストがかさむのとあまり大きな数字をいれても途中から結果はさほど変化がなくなってくると思います。
もちろん変化がある場合は別ですが、例えばお仕事などで映像用のアセットを作成しそのデータを先方にお渡しする際、自分が作成したデータだけサブディビジョンの
設定をグンと上げたりしてしまうといろんなアセットを入れてシーケンスを作成する時、1つだけそのレンダリングに時間がかかり過ぎてしまいます。
そのため出来るだけ低コスト、ハイクオリティを求められますので自分が作成しているモデルだけが使われるわけではないという考えと、むやみに高い数値を入れるのには注意が必要です。

今回MUDBOXでは6回割っていたのでSubdivision設定は6にしました(カメラが寄らない場合は4でいいと思います)

 

また、ショットになる場合は少しEdgeLengthを下げてクオリティを上げることをしても良いと思います。こちらも下げるとレンダリングコストはかかると思うので、検証しながら良い数値をみつけてください。
全ての設定を完了させたらVrayマテリアルをアサイン、DomeLightをセットします。↓

※必要ならBump MapもしくはNormalMapも入れてレンダリングをします。
今回バンプマップはMARIで作成したGチャンネルとBチャンネルを統合したものを出力してアサインしています。

 


マテリアルの設定と仮のライトの設定をしたら確認のレンダリングをしていきます。
DisplacementMapの具合をまずは確認して、荒すぎやのっぺりしすぎなどを確認します。

また、とくに眼の周りや口の周りは破綻が起こりやすいので細かくみて、必要ならもう一度戻ってスカルプトを見直します。

さらに全体と顔周りに破綻箇所がないか確認していきます。

 

 

最後に簡単にポージングをして、イメージのすり合わせのための眼とzbrushで作成した仮のファイバーメッシュを置き、眼周りのシルエットを再調整して一先ず信玄のSkinパートを完成させました。↓

髭は武田信玄の挿絵から特徴を反映させて若干アレンジを加えています。

※写真素材から似顔絵を作っているわけではないので正解がない分ちょこちょこと触ってしまいがちになるのですが、きりがないのでいったん筆を止めました。SSSシェーダーをアサインすると凹凸の強弱等、また違って見えるので形も含め必要なら微調整していきます。

 

 

スキン関係のモデルの説明は以上になります。


今回は検証も兼ねたご説明もありましたが、R&Dも含め実作業的には10日程度だったとおもいます。
慣れるともっと早いかもしれませんが、素材があるのでここまで早かったわけで、ディテールに関しては人体ではないモデルを作成する場合は掘り込む素材から作っていかなければなりません。

 

まずは

①より基本が求められるzbrushでのボリュームの作成が重要であること

②ディテール作成でなんとかするという考えで物作りをしないこと

③素材を探すことと、作るという作業がDisplacementMapを作る上で重要ということ

という考えで作成していく事が個人的には大切な事だと思っております。

 

ゼロから人体を作ることは、最先端においては少々ナンセンスと言われるかもしれませんが基礎力を磨く上で先々において勉強にもなると思います。
上手くいかなければ基礎を見直そうと思える機会ですし、うまくいけば制作がより楽しくなりますし自信がつきます。
また、今回のようなフローを覚えることで人体ではない他の制作フローでも応用を効かせることができるようになると思います。

 

今回の工程まででもとても勉強になると思いますし私自身もブログを書きながら勉強になりました。ご興味のある方は是非一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

 

次回は少しお時間空きますが、 MAYA、MurvelousDesigner、zbrush等を使って衣装と甲冑を作成していきます。

 

 

読んでいただきましてありがとうございました!